ご挨拶

第25回日本糖尿病教育・看護学会学術集会開催にあたって

第25回日本糖尿病教育・看護学会学術集会
会長 土屋 陽子
(弘前学院大学 看護学部)

 この度の新型コロナウイルス感染症の拡大と収束の見通しがたたないことにより、第25回日本糖尿病教育・看護学会学術集会は、大変残念ではありますが、当初予定しておりました盛岡市での開催を見合わせ、WEB開催とすることにいたしました。
 それにより、当初開催予定の令和2年(2020年)9月19日(土)、20日(日)の2日間はライブ配信を行い、9月21日(月)から27日(日)にはオンデマンド配信としまして、参加登録をされた多くの本学会員並びに糖尿病教育・看護に携わる皆さまに、現地開催に負けないプログラムを提供したいと、事務局一同、企画委員と協力し、精一杯WEB配信のメリットを生かしたプログラムにしようと努力を重ねてきました。何分WEB配信で学術集会を開催するのは初めての経験ですので、不測の事態が起こらないとも限りませんが、それでもWEB配信で不具合が生じないよう準備を丁寧に進めております。
 第25回学術集会のメインテーマは、“患者に寄り添う「合併症を予防する」支援と「合併症を持ちつつ生きる人」への支援”としております。
 学術集会2日間のプログラムのうち、残念ながら市民公開講座はWEB開催の制約を考えて今回は中止といたしましたが、その他のプログラムはほぼ当初の予定通り準備出来ました。現地開催とまったく同様には進行できないプログラムもございますが、できる限りの工夫を凝らして、参加者の皆さまと相互交流が可能なように準備しております。
 学術集会長の会長講演はさておき、臨床心理学のご専門で糖尿病医療学の第一人者でいらっしゃる皆藤章先生の特別講演1「病いを得て生きるということ」に加えて、糖尿病患者の当事者であると公表されており、俳優としてご活躍されている渡辺徹様の特別講演2「健康と絆」も、メインテーマに沿った講演内容としてお願いし、実現したプログラムです。また、21年前の第4回学術集会(名誉会員で故兼松百合子先生が学術集会長をされました)が岩手県立大学(当時は岩手県滝沢村、現在の滝沢市)で開催されたときには、開学したばかりの大学講堂で、イギリスからの海外招聘講演として、「イギリスにおける糖尿病看護」についてメアリー・マッキノン氏に講演していただいたことが 懐かしく思い出されます。それを受けて本学術集会で20年を経たイギリスでの糖尿病看護の現状をHeather…Daly氏のご講演としてあらかじめ録画していただいたものに日本語字幕付きで配信いたします。現地開催ですと、他のプログラムに参加されることにより、この講演を聞き逃すことも考えられますが、幸いWEB配信ですので、当日のライブ配信を聞き逃しても、その後の1週間で好きな時にログインして視聴することが可能です。同様に一般演題59題に加えて教育講演1~5、シンポジウム1~3、交流集会1~4、委員会企画3題、認定看護師活動展示もございますので、オンデマンド配信のメリットが十分生かせると思います。さらに今回の学術集会では、ランチョンセミナーとして6題を各企業との共催で、他に1題を企画委員会との共催で準備出来ました。これも一部のセミナーは当日のライブ配信のみとして制限があるものもございますが、オンデマンド配信が可能なプログラムもございますので、現地開催では会場の席数の都合で参加できないことも多いランチョンセミナーが、ほぼすべて視聴可能となります。
 現地開催出来ないことは大変残念でございますが、WEB開催のメリットを存分に実感いただけるプログラムとなっております。
 多くの皆さまのご参加を心よりお待ちしております。